「胎児に何らかの障害があるのなら、少しでも早いうちに知っておきたい!」こんなふうに考えているママさんやパパさんにとって、便利な検査と言えば胎児ドック。

もちろん、障害は病気ではないので、早く胎児の障害・異常に気付いたからと言って治せる訳ではありません。

でも、早いうちに胎児の障害が分かっていれば、それなりの覚悟をして出産に臨めますよね。産後の育児も健常児としてではなく、障害児としてその子に合った適切なサポートができるはずです。

ところで、これから胎児ドックを受ける方・胎児ドックを受けるか迷っている方の中には、「この検査を受けて異常なしでも、本当に安心できるの?」と疑問を持っている方も多いでしょう。

確かに、胎児ドックにどの程度の正確性があるのかを知っていた方が、より安心して検査を受けられるかも知れませんね。では、胎児ドックで異常なしでも、ダウン症の子が生まれる確率について見ていきましょう。


スポンサードリンク


・胎児ドックは染色体異常の可能性を知るための検査

毎回の妊婦検査では超音波検査を行い、胎児の成長や形・胎盤の位置・へその緒の状態・羊水の量などをチェックします。

ただ、それだけでは胎児の障害を特定することは難しく、必要に応じて特別な検査を行うことがあります。この特別な検査が「出生前診断」と言われるもので、代表的なものに「胎児ドック(胎児スクリーニング検査)」があります。

それで、胎児ドックは妊娠初期(妊娠10~13週頃)、妊娠中期(妊娠18~20週頃)、妊娠後期(妊娠30週前後)に受けられるものがあります。妊娠初期に受けられる胎児ドックは「初期胎児ドック」、妊娠中期に受けられる胎児ドックは「中期胎児ドック」、妊娠後期に受けられる胎児ドックは「後期胎児ドック」と言います。

初期胎児ドックでは主に超音波検査・遺伝子カウンセリングを行い、医者によっては血清マーカー検査を行うことがあります。

血清マーカー検査はママさんの血液を採取して、血液中の成分から染色体異常の可能性を判断する検査法です。また、初期胎児ドックの検査内容は胎児の心拍数・体の形・首のむくみ・血流などで、13トリソミー・18トリソミー・21トリソミー(ダウン症)などの染色体異常の可能性が分かります。

そして、中期胎児ドックも主に超音波検査・カウンセリングを行う、医者によっては血清マーカー検査を行うことがあります。

検査内容は胎児の成長・体の形・臓器の形・血流・羊水の量などで、染色体異常の他に先天性疾患の可能性も分かります。

後期胎児ドックも大体の検査内容は中期胎児ドックと同じで、違いと言えば脳・神経の発達などが分かることです。今までにも胎児ドックを受けている方には、ダブルチェックとして受ける方もいます。

・ダウン症の子が生まれる確率は?

そもそも、ダウン症の子が生まれる確率は、1,000人に1人くらいだと言われています。

ダウン症は染色体異常の中でもっとも多い障害なのですが、年齢によってもリスクはだいぶ変わってきます。一般的には、「出産が高齢するほどリスクを伴う。」などと言いますよね。

実は、女性の体内にある卵子は、その女性が胎児期だった頃に全て作られています。そして、作られた卵子は分裂をストップしたまま、排卵期を待っています。

もし高齢で出産を迎えると若い出産に比べて、長い間分裂をストップした状態を乗り越えることになります。「分裂をストップしている長い間に、染色体異常が起こってしまうのではないか。」と言う説があります。

とは言っても、「若いからダウン症の子が生まれる確率はゼロ!」と言うことはありません。20代の方でも1,500分の1以上の確率で、ダウン症の子が生まれます。

さらに、30歳の方で950分の1、35歳の方で370分の1、40代の方で100分の1、45歳の方で20分の1くらいの確率です。

20代の方と40代の方とでは確率が全然違いますが、20代でダウン症の子が生まれた方もいれば、40代で何の問題もない健常児が生まれた方もいます。確率はあくまでも確率なので、そこまで神経質になることはありません。

・初期胎児ドックの確実性は90%くらい

初期胎児ドックを迷っている方の中には、「初期胎児ドックの確実性を知りたい!」と言う方も多いでしょう。もちろん、出生前診断として高額な費用がかかるからには、それなりの確率でダウン症の可能性を判断することができます。

とは言っても、初期胎児ドックの確実性は、残念ながら100%とは言えません。胎児ドックで異常なしと判断されたからと言って、絶対にダウン症の子が生まれないと言う訳ではありません。

具体的な確率としては、血清マーカー検査の場合が80%くらい、初期胎児ドックの場合が90%と言われています。つまり、初期胎児ドックを受けて異常なしと診断されても、ダウン症の子が生まれる確率は10%もあるのです。

この確率を高いと感じるか、低いと感じるかは人それぞれです。

「初期胎児ドックで障害の可能性を知って、どうするのか?」「妊娠中だけの90%の安心に対して、高額な費用をかけられるか。」初期胎児ドックの確実性、受けるメリット、費用などについて考えながら、パパさんとしっかり相談して決めましょう。


スポンサードリンク


・絨毛検査・羊水検査の確実性はほぼ100%

初期胎児ドックを受けて染色体異常の可能性が疑われる場合には、絨毛検査・羊水検査などの確定的検査を勧められることがあります。

絨毛検査はママさんのお腹に針を刺して、胎盤ができる前の組織を採取する検査法です。羊水検査はママさんのお腹に注射をして、羊水を採取する検査法です。

絨毛検査は早ければ妊娠11週以降に、羊水検査は妊娠15週以降に受けることができます。いずれの検査も確定的検査と言われるからには、確実性はほぼ100%。

ただ、これらの検査はお腹に針を刺して行うものなので、流産のリスクが伴うことも忘れてはいけません。絨毛検査のリスクが約1%、羊水検査のリスクが0.4%前後と言われています。

この数値だけ見てみると、「羊水検査の方がリスクが少ないから、羊水検査にしたい!」と思うかも知れません。でも、流産のリスクは妊娠週数が進むにつれて、少しずつ低下していくものです。

絨毛検査は羊水検査よりも、早い時期に受けることができますよね。早い時期に障害の可能性が分かることにも、体が不安定な時期に刺激を与えるだけのリスクが存在するのです。

このリスクを踏まえた上で、確定的検査を受けるかどうかを判断しましょう。

・ダウン症かどうかはいつかは必ず分かる

「ダウン症の可能性だけでも早く知りたい!」と言うのではあれば、胎児ドックで可能性を知ることができます。でも、ここで胎児ドックを受けなくても、ダウン症かどうかは、いつかは必ず分かるものです。

それが出産後すぐに分かることもあれば、退院時に分かることもありますし、1ヶ月検診で分かることもあります。ダウン症は顔・体の特徴・先天的な心疾患などで分かることが多く、遅くても1ヶ月検診までに分かることが多いです。

ダウン症の疑いのある場合は、医師から染色体の検査を勧められることがあります。そこで、染色体の異常が確認されれば、「ダウン症」と診断を受けることになります。

・まとめ

胎児ドックはあくまでも「染色体異常の可能性を知るための検査」で、決して100%の確実性を保証するものではありません。

初期胎児ドックの確実性は90%と言われていますが、残念ながら10%の確率で「異常なしでもダウン症の子が生まれる」なんて言うこともあります。

より確実性の高い検査は、絨毛検査・羊水検査でほぼ100%の確率と言われています。ただ、絨毛検査・羊水検査には流産のリスクもあるので、検査を受ける前にパパさんとよく相談しておく必要があります。

ダウン症は出産前に分からなくても、いつかは必ず分かるものです。

出産後すぐ、退院時、1ヶ月検診など色々なタイミングで分かるのですが、産後1ヶ月以内に診断されることが多いです。胎児ドックの結果がどんな結果になっても可能性程度に受け止めて、少しでも楽な気持ちで出産を迎えられると良いですね。