「着床した」と言うことは、「妊娠した」と言うことでもあります。「着床=妊娠」の有無を判断するために、妊娠検査薬を使用したり、基礎体温を測ったりなどする方も多いでしょう。

妊娠検査薬・基礎体温などは、妊娠の有無を特定するのに確実性の高い方法です。ただ、基礎体温から妊娠の有無を判断する場合は、毎朝きちんと基礎体温を測る習慣にしていることが前提です。

日中だと活動内容によって体温に差が出ることがありますが、朝起きたばかりならいつでもほとんど条件は同じです。体温に差が出ることは少ないので、体温の変化から体調を把握することが可能です。

ところで、着床時の基礎体温は上がるのか下がるのか、どういうふうに変化するのか知っていますか。妊娠を待ち望んでいる方なら、「妊娠中の基礎体温の変化は二段階上がり!」などと聞いたことのある方も多いでしょう。

「二段階上がり」とは、どのように基礎体温が変化することなのか知っていますか。では、今回は着床時に基礎体温がどのように変化するのか、二段階上がりとはどのように基礎体温が変化することなのか、見ていきましょう。

・通常の基礎体温の変化はどんな感じ?

「着床時の体温がどのように変化するのか?」の前に、通常の基礎体温の変化さえも分かっていない方もいるかも知れませんね。

まず、女性の体調の変化は生理周期が基本になっていて、約28日周期で半分が低温期、残りの半分は高温期になっています。具体的には、低温期は生理がスタートしてから排卵日までの約2週間で、女性ホルモン「エストロゲン」が多く分泌される時期です。

一方、高温期は排卵日から次の生理がスタートするまでの約2週間で、女性ホルモン「プロゲステロン」が多く分泌される時期です。低温期・高温期の体温差には個人差があるものの、0.3~0.5℃くらいと言われています。

着床していなければ、「低温期⇒高温期」を繰り返します。つまり、次の生理がスタートして、再び低温期に入れば着床していないことになります。それまでは着床していなくても着床していても、ほぼ同じ基礎体温の変化になります。


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・着床時は基礎体温が上がったまま

生理周期の中で高温期が存在するのは、プロゲステロンの作用が大きく関係しています。実は、プロゲステロンには体温を上昇させて、受精卵の育ちやすい環境を整える作用があるのです。

なので、子宮に受精卵がある限りは、プロゲステロンの分泌は増えたままで体温は上昇し続けます。つまり、着床して妊娠していれば、基礎体温は下がりません。

逆に、着床時に体温が下がるとしたら、実は着床も妊娠もしていないことになります。一般的に高温期が2週間以上継続した場合には、妊娠の可能性が考えられます。

ただ、高温期の長さには個人差があって、毎月の生理が順調でない方だと妊娠していなくても、高温期が2週間よりも若干多めに続く方もいます。

いや、毎月生理が順調に来ている方でも、ちょっと疲れていたり体調を崩したりしただけで、高温期が2週間よりも若干長めになることもあります。

高温期の長さで妊娠しているかの判断をするなら、「2週間+3日以上」高温期が続いているかをチェックしてみるのがお勧めです。もちろん、基礎体温だけではお腹の中までは判断できないので、妊娠検査薬を使ったり、産婦人科で診断してもらうなどしましょう。

・着床時に二段階上がりになることも!

通常の基礎体温の変化だと、低温期と高温期で0.3~0.5℃くらい変わる程度。でも、着床時はホルモンバランスが大きく変化するので、基礎体温にも今まで以上の大きな変化が見られることがあります。

妊娠している方によくありがちなのが、次のようなケースです。「高温期に入って1週間くらいまでは、今までと変わりない高温期の基礎体温。

でも、高温期に入って1週間くらい過ぎたら、また基礎体温が上昇した。」このような二段階上がりは、多くの妊婦さんに見られるようです。

着床するとプロゲステロンの分泌量が今まで以上に増えることで、基礎体温が二段階上がりになるものと考えられます。中には高温期の後半から、基礎体温が37℃以上になる方もいます。

「比較的体温が低めの人でも、妊娠すると基礎体温が36.5℃を超えることが多い。」なんてよく言いますよね。妊娠して増えるプロゲステロンによる影響が大きいからこそ、きっと37℃に近い体温になるのでしょうね。

・基礎体温は正しく測定できている?

妊娠を心から待ち望んでいる方だと、基礎体温が多少下がっても妊娠していると信じたいものです。ただ、妊娠超初期の段階では、妊娠しているのに体温が下がることはほとんどありません。

妊娠するとプロゲステロンの影響で、基礎体温が上昇しやすくなることは分かったでしょう。それでも認められなければ、基礎体温の測り方をもう一度見直してみましょう。

基礎体温が正しく測定できていなければ、妊娠していても基礎体温が下がることはあります。そこでチェックしたいのが、基礎体温を測るタイミング・基礎体温を測る時の姿勢などです。

基礎体温は活動中はどうしても変化するので、起床時に測定するのです。この時にトイレに行ってから、基礎体温を測定する方もいるかも知れませんね。

その前に、体温計を取りに行くために、起き上がる方もいるかも知れませんね。でも、基礎体温はこんな些細な動きだけでも、誤差が生じることがあります。

正しい基礎体温を把握するためには、起床時に布団に寝たままで体温を測る必要があります。起床時にすぐに体温を測れるよう、体温計は枕元に置いておくのがお勧めです。


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・着床時に基礎体温が下がるのは流産の可能性も!

基本的に妊娠している時に、基礎体温が下がることはほとんどありません。もし妊娠している可能性があるのに、基礎体温が下がるなら流産の可能性も否定できません。

「基礎体温が下がる=受精卵を成長させる必要がない」と言うことなのですから。そもそも、妊娠21週までに起こる流産は全妊娠の1割近く、この1割のうちの80%以上は妊娠12週までに起こる「初期流産」と言われています。

特に産婦人科で妊娠の判断をされていて、明らかに妊娠していて基礎体温が下がった場合には、念のため医師に確認した方が良いです。

ただ、稽留流産のように流産だと、基礎体温が高いまま流産することになります。

他に、子宮外妊娠で子宮内膜以外の部分に着床すると、基礎体温が高くても危険な状況です。基礎体温が高温期のままでも決して安心はせず、早めに産婦人科にかかって異常のない妊娠かどうかの判断をしてもらうと安心です。

・安定期になると基礎体温が下がる

着床するとほとんどの場合、妊娠20週前後には胎盤が完成します。ただ、胎盤が完成する時期には個人差があって、早い人だと13週前後には胎盤が完成していることも。実は、妊娠しても胎盤が完成すると、基礎体温が下がるのです。

それは胎盤から発生するホルモンが、妊娠を継続させてくれるからです。つまり、この時期になるとプロゲステロンがなくても、体温が高くなくても赤ちゃんが育ってくれるのです。

もちろん、基礎体温には個人差があるので、安定期に基礎体温が下がる方が多い中で、安定期になっても高温期が続く方もいます。妊婦健診で特に異常を指摘されなければ、基本的には気にする必要はありません。

・まとめ

通常の基礎体温は、「生理開始日~排卵⇒低温期」「排卵~生理開始日⇒高温期」となります。一方、着床時は生理が開始してからも高温期が続き、具体的な期間で言うと「2週間+3日以上」高温期が続きます。

高温期に入って1週間前後で、今までの高温期よりもさらに基礎体温が上昇して「二段階上がり」になる方も多いです。基本的には妊娠初期のうちは、体温の上昇に関わる女性ホルモン「プロゲステロン」の影響で、基礎体温が下がることはほとんどありません。

もし妊娠しているのに基礎体温が下がるとしたら、基礎体温が正しく測定できていなかったり、流産していたりなどの可能性が考えられます。

基礎体温の測定は、起床時に布団に寝たままで起き上がらずに測定するのがポイントです。流産は妊娠初期の中でも、妊娠12週までに起こるものが多いので注意が必要です。

高温期は胎盤が完成する安定期まで続くので、それまでは無理のないようリラックスして過ごせると良いですね。