つわりとは

つわりは、妊娠の初期症状で妊婦さんの50~80~%の方がつわり症状の出現を訴えます。

つわり症状は、悪心・嘔吐・嘔気などの消化器症状が主に出現し、唾液分泌亢進・気分不快などの症状が起こりうる生理的現象です。

妊婦さんの中には、つわり症状がない方もいますし、つわり症状が軽度出現する方や強く出現する方など個人差は様々です。つわり症状にも種類があり、食べづわり・匂いつわり・吐きつわり・よだれつわりなどの種類があります。

食べづわりは、空腹になる嘔気・嘔吐の症状が出現し、常何かを食べたくなるつわりです。満腹状態になると、嘔気・嘔吐の症状は落ち着きますが、食べすぎは逆に、嘔吐を出現させる、原因になります。

頻回に食事摂取を行う事で体重増加する方もおられます。

匂いつわりは、嗅覚が敏感になり今まで大丈夫だった匂いも受け付けず、匂いを嗅ぐだけで、嘔気・嘔吐の症状が出現します。揚げ物の匂いや・ご飯を炊く時の湯気の匂い・タバコのにおい・体臭などが匂いつわりの要因に最も多いいです。

吐きつわりは、妊婦さんの中で最も多いいつわりです。食べつわりや匂いつわりに比べ何も原因がないのに、急に嘔吐が出現するつわりです。

嘔吐を何度も繰り返しているのに、気分不快は持続し嘔吐を繰り返し行います。

症状が強く、頻回に嘔吐を繰り返し、飲食摂取も少量のみしか行えず、栄養障害や代謝障害を起こし入院される方もおられます。


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つわりの原因は何?

つわりがなぜ起きるのか、はっきりとした原因はまだ分かっておらず、医学的根拠もありませんが、いくつか説明します。

1.ホルモンバランスの乱れ

つわりに関係しているホルモンは、黄体ホルモン(プロゲステロン)とhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の分泌量が増加したためです。

脳の下垂体という部位から、卵胞刺激ホルモンというホルモンが分泌され、卵巣を刺激し卵胞が成熟するため排卵が起こります。排卵後、卵胞が黄体になりプロゲステロンを分泌します。

プロゲステロンは、排卵後妊娠が成立すると妊娠を維持(子宮筋の収縮抑制)するためにホルモンの分泌が増加します。hCG
ホルモンは、着床と同時に妊娠を維持するため分泌されます。

この2つのホルモンが妊娠成立後分泌増加するため、ホルモンバランスが乱れ、つわり症状が出現する可能性があります。

2.自律神経バランスの乱れ

自律神経とは、血管と内臓の運動・内臓の感覚および分泌をつかさどる神経です。

自律神経には、交感神経(身体を活動的な状態にする)、副交感神経(身体を休める)があり、エネルギーを発散する働きや蓄える働きをします。

この自律神経が乱れ、自律神経失調症になります。

妊娠し急激な体の変化についていかず、自律神経のバランスが乱れ自律神経失調症となり、つわり症状が出現する可能性があります。

3.アレルギー反応

受精卵が子宮内膜層に着床し、子宮内膜層内入り込むため、受精卵を異物と思い、体外へ排出しようと防御機能が働くためつわり症状が出現する可能性があります。

母親と胎児の物質交換場でもある胎盤が妊娠初期は未熟なため、つわり症状が出現します。胎盤が完成すると母親と胎児は胎盤を通じて一つの体になります。

なので、胎盤完成の時期につわり症状は軽減していきます。


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つわりはいつから?いつまで続くの?

つわり症状の出現時期は妊娠5~6週頃からです。

妊娠期間は、月経周期が28日の場合、最終月経の初日を妊娠0日とし、最終月経の初日から約266日(妊娠40週0日)が妊娠期間と言います。

月経周期が28日周期で生理不順がない場合、妊娠5~6週の時期は、次回の生理開始予定日から1週間遅れた時期を言います。

排卵後受精卵が7日前後で子宮内膜層に着床し、子宮内膜層に入り込むと、受精卵は細胞分裂を行い、胎芽になります。胎芽とは胎児のもととなる細胞の事を言い、胎芽は胎嚢包み込まれています。

妊娠4~6週頃に胎嚢はエコー検査で確認されます。胎嚢が確認されれば妊娠成立となります。

子宮内膜層で胎芽の分化が開始し栄養膜が発育分化を行うことで、hCG(ヒト絨毛ゴナドトロピン)の分泌が始まります。なので、妊娠5~6週頃からつわり症状が出現します。

つわり症状は、妊娠12~16週頃に軽減します。妊娠12~16週頃は胎盤が完成している時期です。

胎盤は、母体血から酸素・栄養分を吸収し二酸化炭素・老廃物を排泄します。また、胎児の呼吸・栄養・排泄などの機能を行う役割もあります。

胎盤が完成すると、胎盤からプロゲステロンとエストロゲンという妊娠維持のホルモンが分泌されます。hCGホルモンが必要なくなるので分泌が低下し、つわり症状が低下します。

着床と同時に妊娠を維持するため胎盤から分泌されていた、hCGというホルモンが、妊娠10週頃に分泌がピークになり以後低下します。

妊娠16週でつわり症状は、軽減し停止ますが、妊娠後期(28~31週)にもつわり症状が出現する可能性があります。

原因はホルモンの影響ではなく、子宮が増大し胃が圧迫されるためつわり症状が出現します。妊娠36週以後胎児が外に出ようと、胎児が下降するため胃の圧迫が軽減され、つわり症状は停止し、食欲が増加します。

つわり症状は、個人差があり妊娠初期だけではなく出産まで続く方もおりますし、つわり症状が落ち着いたのに、妊娠後期に入るとつわり症状がぶり返す方もいます。

つわり時の対処法

匂いつわりには、匂いによりつわり症状が出現するため、匂いの強い物は避け薄味で消化の良い物を摂取するといいでしょう。また匂いを避けるため、マスクなどを着用すると良いでしょう。

食べつわりの場合は、こまめに食事を摂取し、空腹を避けて下さい。

吐きつわりの場合は、嘔吐を何度の繰り返すため、食べられる時に食べたい物を少量ずつ頻回に飲食摂取(捕食)を行って下さい。酸味のきいた食べ物を好む傾向があります。

食事摂取が行えないからと言い、多量に水分摂取を行うと嘔吐を誘発する恐れがあるので注意して下さい。また、炭酸飲料は控えて下さい。

空腹・身体的・精神的に疲労が溜まりやすくなるので、アロマなど使用してリラックスし、体を休めて下さい。

仕事中つわり症状が出現した場合、飴やチョコレートなどを持ち歩き、空腹時に口の中にすぐ入れられるようにしといたらいいでしょう。

また、通勤中や会社での匂いを受け付けない場合、マスクを着用し匂いを遮断して下さい。

つわりで入院する事も

つわり症状には、種類がありますが入院する可能性があるつわりは、吐きつわりです。

吐きつわりの場合、頻回に嘔吐を繰り返す為、電解質のバランスが乱れ、栄養障害や代謝障害を起こし、妊娠悪阻という病名入院する事があります。

頻回に嘔吐を繰り返す事で、脱水症状を起こす可能性があるので、出来る限り水分摂取を行って下さい。嘔吐が辛く、水分摂取や食事摂取が行えない場合、入院し十分な補液を起こいます。

体重も減少し、血液検査で検査値が悪い場合、医師から入院を勧められる場合があります。

つわりで仕事休む事出来るの?

つわりは、個人差がありつわりが軽度の人もいれば、強く症状が出現する方もおられます。つわりで辛く仕事に出勤できない方もおられますし、通勤中嘔吐してしまう恐れがある場合の心配や通勤満員電車で匂いを受け付けない場合など様々な不安や心配事がありますよね。

仕事を休めば、仕事場の同僚にも迷惑をかけてしまうし、つわりに対し理解が低い職場もあります。

つわり症状は、妊娠初期に強く出現します。嘔吐を何度も繰り返し行い体の安静が必要な場合、仕事を休んでもよいと思います。無理をする事は、お腹の赤ちゃんにもよくないので、自分自身が無理な場合は、お腹の赤ちゃんのために休んでください。

また、通勤中満員電車が苦手な場合は、会社に相談をし通勤時間をずらしてもらうのもよいでしょう。妊産婦さんは、労働基準法と男女雇用機会均等法で守られています。

労働基準法は、妊産婦さんが請求した場合、時間外労働や休日労働・深夜業をさせてはならないと定められています。

男女雇用機会均等法は、母子保健法の規定により、母親学級や妊婦健診時間の確保・休憩回数・休憩時間などを講じなければならないと定められています。

なので職場の上司に、相談するのは大変な事ですが、お腹の赤ちゃんとお母さん自身の体を考え、無理せず仕事を休み、体を休めて下さい。