【不妊症ってどういうこと?】

赤ちゃんがほしいと思っても、特に避妊をしていないのになかなか授からないと不安になりますよね。日本産婦人科学会によると、「不妊」とは「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と定義しています。

この「一定期間」は一般的に1年です。不妊のカップルは約10組に1組とかなり高い割合。さらに最近では、妊娠を考える年齢が上がってきていることもあり、この割合はもっと高いとも言われています。

ではどんな人が不妊症になりやすいのでしょうか。「私、不妊かも」と気になったら早めに病院で検査することをおすすめしますが、まずは自己判断の材料として不妊症になりやすいといわれている人の特徴を紹介します。

【月経が不順である】

正常な月経周期は25から32日ですが、それよりも極端に長かったり短かったりする場合、ホルモンバランスが崩れていたり、排卵が行われていないことがあります。

月経の間隔が39日以上空く、または90日以上空く、逆に極端に短く24日以内に来るなどは要注意。肥満すぎる場合や、逆にやせ過ぎでも月経周期の異常が起こることがあります。

月経の量が極端に多い、あるいは長い人は子宮筋腫などで子宮に変形があることも。また、正確な周期で月経があっても、排卵を伴わない無排卵月経である可能性もあります。

排卵障害は不妊に悩む女性の約40%を占めるといわれるほど、メジャーな不妊原因といわれています。

月経の量が極端に少ない、あるいは短い人は月経があっても排卵していなかったり、過去に人工妊娠中絶や流産の処置を受けたことがある方は子宮の内腔の一部が癒着していることがあります。このような症状がある人は不妊症のリスクが高いです。


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【毎月強い月経痛がある】

生理痛は、プロスタグランジンという子宮を収縮させるホルモンによって起こります。痛みがあること自体は特に問題のないことですが、あまりにも強い場合は子宮内膜症などの可能性が考えられます。

子宮内膜症とは子宮以外の場所に子宮内膜ができ、生理の時には子宮以外の場所で出血を引き起こす病気です。卵巣や卵管などにできやすく、周囲の組織と癒着して不妊の原因になる場合があります。

月経の痛みが若いころに比べてどんどん強くなる、月経時にいつも下痢を起こす、またはセックスの時に以前になかった痛みが出てきたという人は子宮内膜症の症状の可能性があります。

子宮内膜症の人が妊娠しないわけではありませんが、1周期あたりの妊娠率は10%ほどと言われていて、不妊の可能性が高くなる病気です。

【性感染症にかかったことがある】

クラミジアや淋菌といった性感染症にかかると、子宮内膜炎や卵管炎などを引き起こすため、不妊の原因になります。おりものが異常に出る、腹痛がある場合は要注意。以前に骨盤腹膜炎を起こしたことのある方は主に卵管が原因の不妊症のリスクを上昇させます。

【不正出血がある】

月経期以外で不正出血がある場合は子宮頚管ポリープや子宮内膜炎、子宮頸がんなど病気のサインである可能性があります。不正出血が続く場合は病院でのチェックが必要です。

【下腹部の手術の経験がある】

下腹部の手術、特に虫垂炎、腹膜炎、子宮筋腫、卵巣嚢腫などで手術をしたことがある場合は、術後に癒着を起こしやすく、不妊の原因になることがあります。

また、子宮内膜炎や卵管炎になったことがある場合も、卵管周囲に癒着を起こしやすく、卵子や精子が通れなくなってしまうため、妊娠に至ることが難しくなります。

以前、健康診断などで子宮筋腫、子宮内膜症と言われている場合は注意が必要です。子宮内膜症によるチョコレートのう腫がある場合には、卵子の老化が実年齢より進むこともあると言われているので、不妊の原因となることがあります。

【高プロラクチン血症と診断された人】

高プロラクチン血症は、卵子の成長を阻害して未破裂卵胞や遅延排卵などの排卵障害ほか、子宮内膜の成長を妨げたり排卵後の高温期が短いなどの黄体機能障害を招くことがあります。

母乳の分泌を促進させるプロラクチンは、授乳中に妊娠しないよう排卵を抑制する働きがあります。また、脳下垂体腫瘍や体質でこのホルモンの量が多い人も。抗うつ剤や胃潰瘍の薬などにはプロラクチンを過剰に分泌させる副作用がありますので病院で申告する必要があります。

【夜更かしをする癖がある】

夜行性の人はホルモンバランスが乱れて不妊の一因となっているかもしれません。卵子をつくりだす卵巣は、夜8時に寝るといわれるほど休息が必要な器官で、ホルモンバランスの影響を受けやすいといわれています。

特に排卵日前後は無理をせず、早めに帰ってゆっくり体を休ませることが必要です。良質な睡眠をとることは、体の疲労をとるのに効果的です。

【冷え性ぎみである】

慢性的な冷えのある人は要注意。排卵や月経を促すホルモンは、脳や卵巣から分泌され、血液の流れによって体全体に運ばれます。冷え性だったり運動不足になると血流が悪くなり、必要な場所にホルモンや栄養が届かなくなるなど、妊娠しにくい体質になります。

高温期に36.5度以下だと妊娠しにくくなるといわれているので、特にお腹周りや足元を温めて、ゆっくり湯船に浸かるなど対策が必要です。


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【35歳以上である】

加齢による卵子の老化も不妊の原因となります。胎児の時から女性の体内でつくられる卵子の数は約700万個といわれ、生まれ持った卵子の数がそれ以上増えることはありません。

そのため、卵子も一緒に歳を重ねていきます。35歳以上で半年から1年ほど妊活してもなかなか妊娠しない場合は、早めの受診が必要です。

【男性不妊の場合】

女性の側だけに不妊の原因があるとは限りません。男性不妊の要因には大きく分けて先天性のものと後天性のものがあります。先天性の男性不妊の原因は、遺伝的要因や、発育段階で受けた影響による性機能不全です。

性機能不全には、勃起障害、早漏、オルガスム障害、遅漏などが挙げられます。また、後天性の原因については、ストレス、アルコール、喫煙、肥満・糖尿病、病気や薬の影響、精巣の損傷、もしくは機能障害などがあります。

【過度のアルコール摂取】

日常的で過度な飲酒により体内からアルコールが抜けないような状態では、精子が正常に作られません。奇形の精子やアルコールに酔った状態の精子ができてしまうことになり、不妊の原因となります。

精巣内にあるアルコールを分解する酵素は、過度なアルコール摂取により、アルコールを分解する際にできるアセトアルデヒドという毒性の高い物質が精巣内で増えてしまい、精子を作る力を減退させてしまいます。

【ヘビースモーカー】

一般に「百害あって一利なし」とよくいわれるタバコは、男性不妊の原因にもなります。喫煙は精子の数を減少させ、頭がないなどの精子の奇形、運動能力の低下につながります。

また、仮に受精しても胎児に異常をきたして流産や先天性奇形などの原因にもなります。実際に喫煙者は非喫煙者に比べて精子量が10から17%減少、精子の運動量減少などという結果が出ています。

【野菜をあまり食べない】

精子は活性酸素の影響を受けやすいため、活性酸素に対抗するビタミンが不足することも不妊の原因となります。活性酸素を消去する働きのある抗酸化ビタミンを緑黄色野菜や果物から積極的に摂取することが大事です。

ビタミンEは脂質を主成分とする細胞膜内にとどまって酸化を防いでくれて、ビタミンCは細胞内で活性酸素を消す働きをします。

【コレステロールが異常に不足している】

普段は生活習慣病の原因になるなど悪い印象のあるコレステロールですが、不妊を避けるためにはある程度のコレステロールが必要とされています。

コレステロールは女性ホルモンや男性ホルモンの原料であるため、コレステロールが少ないと月経、排卵が不規則になり、男性にいたっては精子が未熟になってしまいます。

不妊症の人には、やせている、肉をあまり食べないなど低コレステロールの傾向もみられます。コレステロールは高くても低くてもだめ。実は妊活に影響を与える要素なのです。

【疲労やストレスが溜まっている】

今や現代人とは切っても切り離せない疲労やストレスは男性不妊の原因の一つとされています。疲労やストレスが、男性ホルモンのテストステロンの分泌量を低下させ、性欲の減退や精子数減少、精子の運動量低下などを引き起こします。

【肥満ぎみである】

肥満の程度を示す数値であるBMI (Body Mass Index)ですが、そのBMIが高いほど正常な精子数や精子の量が少なかったという実験の結果があります。

理由に、精巣の周囲の過剰な脂肪による加熱や、肥満によるホルモン値の変化などが挙げられています。だからといって、逆に過度のダイエットも男性不妊の原因にもなります。食べることもダイエットも、適度を心がけることが大切です。