妊娠は1つのゴールのように思われがちですが、子供と生活を共にするスタートラインでもあります。まだ胎児としてお腹の中で過ごしていて目に見えないからこそ、赤ちゃんの様子が気になるママさんは多いでしょう。

「赤ちゃんが元気に過ごしているか?」と同じくらいに気になるのが、胎児の障害の可能性ですよね。障害があった場合はいずれは分かるのでしょうが、できれば少しでも早く知りたいと思うのがママさんの本音でしょう。

その方が出産後に余裕を持って育児に励みやすいですし。とは言っても、本格的な検査はノーリスクではないので、胎動とか何かの兆候で分かるのが一番ですよね。では、胎児の障害が産まれる確率と兆候、胎動で判別ができるかどうかなどを見ていきましょう。

・障害児が生まれる確率はどのくらい?

障害のある子供が生まれる確率は、1000分の1くらいと言われています。ただ、これは全妊婦さんに対する確率です。障害のある子供が生まれる確率は、ママさんの体の状態によっても、年齢によっても大きく変わります。

ママさんの年齢による確率は、出産が高齢化している現在では、多くのママさんが気にしているでしょう。まず、染色体異常に関して言うと、なんと8割がママさん由来だと言われています。

パパさん由来の染色体異常は、たったの2割ほど。この数字を少ないと考えるか、多いと考えるかは人それぞれですよね。パパやママの年齢が高齢化すると、遺伝子を形成する際にミスが起こりやすくなるのです。

女性の卵子は思春期に成熟して、思春期を迎えた後は少しずつ老化していくと言われています。高齢出産はママさんだけではなく、パパさんも他人事ではありません。パパさんの年齢が40歳以上だと、20代までのパパさんよりも発達障害の子どもを出産するリスクが高いと言われています。


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・染色体異常は25歳のママさんでも500分の1以上

胎児の障害の原因とされる染色体異常の確率は、ママさん・パパさんの年齢とともに高くなっていきます。ママさんの確率だけ見てみても、20代と40代とでは全然違います。

20代前半で470人に1人、20代後半で380人に1人、30代前半で190人に1人、30代後半で65人に1人、40代前半で20人に1人と言われています。

特に20代後半から30代前半では2倍の確率に、30代前半から30代後半では確率が3倍ほどの確率になります。さらに、40代前半になると、30代前半の9倍以上にまで確率が増えるのです。

ママさんだけで考えても、年齢を重ねるうちにかなりの高確率になります。パパさんの確率も加えたら、どうなることか。高齢出産全てが不味い訳ではないのですが、若い時の出産以上に覚悟が必要なのは確かです。

・ダウン症の子供が生まれる確率は40代で30人に1人

染色体異常があると流産の確率も高まるのですが、無事出産を迎えることができても、体や精神面に発達の遅れが見られることも。染色体異常の中でも、特に多い障害がダウン症です。

年齢とともに染色体異常の確率が増えるということは、染色体異常が関係しているダウン症の確率も年齢とともに増えるということです。

ダウン症の確率をママさんの年齢ごとに見てみると、20代前半で1200分の1、20代後半で950分の1、30代前半で380分の1、30代後半で100分の1、40代前半で30分の1と言われています。

30代後半になると20代前半の12倍、40代前半になると20代前半の40倍も、ダウン症の子供が生まれる確率が増えるのです。

確率そのものは染色体異常に比べると低く感じるかも知れませんが、この中に流産が含まれていないからでしょう。流産した子が無事出産を迎えたとしたら、もう少し確率が高まるでしょうね。


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・胎動が感じられる時期はいつ?どんなふうに感じられるの?

妊婦さんが胎動を感じる時期ですが、早い人だと妊娠5ヶ月のスタート時期(妊娠16週前後)には感じている方もいます。ちなみに、妊婦さんが胎動を感じる平均は妊娠19週前後で、多くのママさんが妊娠6ヶ月が終わるまでには胎動を感じています。

こんなふうに体を通して赤ちゃんが動いているのを感じられるのは、赤ちゃんの体が成長している証拠です。そもそも、胎動は赤ちゃんが体を動かした時に、体が子宮の壁に当たって感じられるものです。

赤ちゃんが小さすぎても、体をダイナミックに動かしたところで、なかなか子宮の壁に体が当たりません。赤ちゃんが大きくても動きがなければ、せっかく子宮の壁に近い場所に体があっても胎動は感じにくいです。

それで、胎動の感じ方としては、多くの方は次のように感じられるでしょう。「おへその周りがポコポコする。」「ピクピクする。」妊娠週数が増えていくにつれて、目で見てもお腹の膨らみ、膨らみが移動するのが分かることもあります。しゃっくりを感じることもよくあります。

・胎動で障害の可能性を判別できるの?

胎動はお腹の赤ちゃんの元気さを表すものなので、「もしかしたら胎児の障害も分かるのでは?」と思う方もいるかも知れません。

実際に、「胎動の弱い赤ちゃんはダウン症。」とか「胎動の強い赤ちゃんは多動。」などの噂もあるくらいですから。このような噂が存在するのも、次のような理由からでしょう。

「ダウン症の子は筋力が弱いから、動きが弱くて胎動も弱くなる。」「多動の子はよく動き回るから、子宮の壁に当たることが多く胎動が強い。」実は、このようなことに医学的な根拠はありません。

胎動は赤ちゃんの様子だけではなく、ママさんの感覚・胎盤の位置・羊水の量・皮下脂肪の厚さなどの要素でも変わってきますから。ただ、ダウン症や多動のお子さんを持つママさんの中には、「まさにその通り!」と言う方が多いのは確か。

胎動はあくまでも自己判断の1つの基準とする分には良しとしましょう。仮に胎動が弱かったり強かったりしても、医師からはっきりとした診断をされるまでは一喜一憂は禁物です。

・羊水検査・絨毛検査で胎児の障害がほぼ確定

胎児の障害を兆候や胎動で判断するのには、医学的根拠がほとんどなく難しいものです。結局のところ、羊水検査・絨毛検査などの専門的な検査を受けない限りは、出産前に胎児の障害のリスクを特定することができないと考えたほうが良いでしょう。

羊水検査はママさんのお腹に注射して、羊水を採取する検査です。絨毛検査は胎盤が出来上がる前に、絨毛を採取する検査です。

羊水検査が受けられるのは妊娠15週頃、絨毛検査が受けられるのは妊娠13週頃です。いずれも妊娠11~13週の間に超音波検査・母体血清マーカー検査などの初期スクリーニング検査を受けて、胎児の異常の可能性を医師から指摘された場合にしか受けることができません。

超音波検査では胎児の鼻の骨・首のむくみ・心臓の様子から、母体血清マーカー検査ではママさんの血液中の物質から胎児の障害の可能性をチェックします。

出産前検査には何万と言う費用がかかりますし、特に羊水検査・絨毛検査には流産のリスクも付いてきます。なので、金銭的な負担・流産のリスクを冒してまで検査の必要があるのかどうかを、パパさんともよく相談して慎重に決めましょう。

・まとめ

胎児に障害のある可能性は、20代前半から40代まで年齢を重ねるうちに、だんだんと高まっていきます。染色体異常に関しては、20代前半でも500分の1だったのが40代前半では20分の1になります。

ダウン症に関しては、20代前半で1200分の1だったのが40代前半で30人に1人になります。染色体異常はダウン症だけではなく、流産や他の障害にも関係するものです。

しかも、ママさんだけではなくパパさんの年齢も、高くなればなるほど染色体異常が起こりやすくなるので注意が必要です。

また、胎児の障害の可能性は兆候や胎動から知るのは難しく、確実性の高い結果として知るためには、羊水検査・絨毛検査などの出産前検診が必要です。

ただ、羊水検査・絨毛検査の前に初期スクリーニング検査を受ける必要がありますし、羊水検査なら妊娠15週頃、絨毛検査なら妊娠13週頃である必要があります。

さらに、何万という高額な費用もかかりますし、流産のリスクもゼロではありません。「これだけのリスクを冒してまで、胎児の障害を特定するメリットがあるのか。」パパさんともよく相談して決めてくださいね。