エコー検査は毎回の妊婦検診で行うものなのですが、その際に胎児の推定体重を教えてくれることがありますよね。

医師から「順調に育っていますね。」と言われることもあれば、「平均より少し小さいかな。」「平均よりも少し大きいかな。」などの心配な指摘をされることも。後者の中でも特に心配なのが、胎児の体重が思うように増えない場合でしょう。

大きい分にはママさんが体重管理をすれば、胎児の体重増加を抑えられる場合もあります。でも、小さいとなると、どうしたら良いものやら。

ママさん側の原因だけではなく、「胎児の方に病気・障害などがあるのでは?」と心配になってしまいますよね。

では、胎児の体重の増え方の平均は、一体どのくらいなのでしょうか。胎児の体重が増えない場合に、考えられる原因についても見ていきましょう。

・胎児の体重はどうやって知るの?

エコー検査の際に胎児の推定体重を教えてくれるのは、大抵は妊娠20週以降でしょう。と言うのは、妊娠20週くらいまでは300g以下もの小ささで、個人差がほとんどないからです。

妊娠20週以降になってある程度胎児が成長すると、胎児の推定体重を「EFW」と言う数値として教えてくれます。エコー検査の画像が貰える場合には、画像の端にEFWが記載されていることが多いです。

ちなみに、EFWは胎児の頭の大きさ(BPD)・お腹周りの長さ(AC)・お腹の前後の長さ(APTD)・お腹の左右の長さ(TTD)・大腿骨の長さ(FL)などを、「胎児体重推定式」に当てはめて求められます。

日本でよく使われている胎児体重推定式には、主に次の2種類があります。

「EFW(g)=1.07×(BPDの3乗)+0.30×(ACの2乗)×FL」「EFW(g)=1.07×(BPDの3乗)+3.42×APTD×TTD×FL」もちろん、胎児体重推定式は機械の中に設定されているので、必要な部分の数値だけ測定して入力すると自動的に出てきます。


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・胎児の体重の平均はどのくらい?

胎児の体重の増え方をチェックする時に、平均値との比較が目安になります。

と言う訳で、胎児の体重の平均を、妊娠20週から順に見ていきましょう。

妊娠6ヶ月は妊娠20週で313g、妊娠21週で387g、妊娠22週で469g、妊娠23週で560gが平均値です。
妊娠7ヶ月は妊娠24週で660g、妊娠25週で771g、妊娠26週で892g、妊娠27週で1023gが平均値です。

妊娠8ヶ月は妊娠28週で1163g、妊娠29週で1313g、妊娠30週で1470g、妊娠31週で1653gが平均値です。
妊娠9ヶ月は妊娠32週で1805g、妊娠33週で1980g、妊娠34週で2165g、妊娠35週で2333gが平均値です。

妊娠10ヶ月は妊娠36週で2507g、妊娠37週で2676g、妊娠38週で2838g、妊娠39週で2989g、妊娠40週で3125gが平均値です。

体重の推定体重が平均値に近ければ、ひとまず安心して良いでしょう。

・胎児の成長曲線の範囲はどのくらい?

「胎児の推定体重が、平均値とはだいぶ違うかも!」と思った時は、成長曲線の範囲内に収まっているかどうかをチェックしてみると良いでしょう。

胎児の成長にも個人差があるので、「平均値とほぼ同じ!」と言う方が難しいですから。

妊娠6ヶ月は妊娠20週で211~416g、妊娠21週で262~512g、妊娠22週で320~617g、妊娠23週で386~733g。妊娠7ヶ月は妊娠24週で461~859g、妊娠25週で546~996g、妊娠26週で639~1144g、妊娠27週で742~1304g。

妊娠8ヶ月は妊娠28週で853~1474g、妊娠29週で972~1653g、妊娠30週で1098~1842g、妊娠31週で1231~2039g。

妊娠9ヶ月は妊娠32週で1368~2243g、妊娠33週で1508~2451g、妊娠34週で1650~2663g、妊娠35週で1790~2875g。妊娠10ヶ月は妊娠36週で1927~3086g、妊娠37週で2059~3294g、妊娠38週で2181~3494g、妊娠39週で2292~3685g、妊娠40週で2388~3862g。

胎児の推定体重が平均値とはだいぶ違っていても、この範囲内に収まっていれば問題ないでしょう。ちなみに、成長曲線の範囲内に収まっている胎児は、全体の95%以上と言われています。

・胎児の体重が増えないと低出生体重児になる?

一時期胎児の体重が伸び悩んでいても、出産の時に2500g以上になっていれば問題ありません。ただ、出産の時に2500g未満だと、「低出生体重児」に該当します。

さらに、もっと小さく1500g未満だと「極低出生体重児」、1000g未満だと「超低出生体重児」に該当します。とは言っても、体重はあくまでも成長を見るための1つの目安で、正期産(37週以降)に産まれた場合は、低出生体重児でもそれほど問題にならないこともあります。

37週以降は体の機能も大体できていて、いつ産まれても問題ない時期と言われていますから。特に注意が必要なのが、28週未満で超低出生体重児で産まれてきた場合で、脳性麻痺・発達障害などのリスクも高まると言われています。


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・胎児の体重が増えない原因はママの生活習慣かも!

胎児の体重が増えない場合に、まず振り返ってみたいのがママさんの生活習慣です。胎児側に原因があるなら仕方ないにしても、ママさんの心掛け次第でカバーできる原因なら、最大限に努力したいところですよね。

生活習慣の中でもっとも不味いのが、飲酒・喫煙です。妊娠が分かって医師からも禁止するよう、指示された方もいるでしょう。飲酒・喫煙は胎児の体重だけではなく、中枢神経の障害・奇形などを引き起こすリスクもあります。

それから、妊娠中はママさんの食生活に注意しながら、ママさんの体重増加も上手にコントロールする必要があります。「太ると妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群になるといけないから。」「太りすぎると産後のダイエットが大変だから。」このような理由から食事を過度に制限していませんか。

ママさんが栄養の摂取を抑えてしまうと、胎児に届く栄養も減ってしまいます。また、妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群なども、血液の流れが悪くなって、赤ちゃんに十分な栄養が供給できなくなります。

「1ヶ月に2㎏以上太った!」なんて言う時は、次の月はできるだけ体重増加を抑えましょう。

・子宮の異常・歯周病などで胎児の体重が触れないことも!

胎児の体重が増えない原因の中でもどうにも避けがたいのが、子宮の異常とか歯周病などでしょう。胎児の体重が増えない原因となる子宮の異常には、子宮内感染症、子宮・胎盤・へその緒の異常などがあります。

胎児が成長するためには、子宮は大切なものです。なので、子宮に異常があれば、胎児の成長にも支障が出るのも当然です。それから、歯周病はママさんの多くが経験済みで、妊娠前に発症していなかった方でも、妊娠してからのホルモンバランスの変化で発症する方もいます。

妊婦さんに限らず普通の人でもよくありがちなトラブルとは言え、歯周病は子宮を収縮させて低体重のまま出産してしまう危険性があります。実は、歯周病の人は、そうでない人の7倍も早産のリスクが高いと言われています。子宮の異常を対策するのは難しいにしても、せめて毎日の歯磨きはきちんと行いましょう。

・まとめ

胎児の推定体重は妊娠20週頃から、エコー検査で「EFW」と言う数値として教えてくれます。この数値が平均値に近いか、成長曲線の範囲内かで、胎児が順調に成長しているかを判断できます。

それで、体重が増えないことで心配なのが、低出生体重児での出産です。体の機能が大体完成している37週以降の出産であれば、大きな問題なく元気に育ってくれることが多いです。

でも、妊娠28週未満で1000g未満で産まれると、障害のリスクが高まります。低出生体重児のリスクをできるだけ回避するためには、まずママさんの生活習慣を見直す必要があります。

栄養不足でも胎児に栄養を供給できませんし、太りすぎて妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群になっても、血液の流れが悪くなって胎児に栄養を供給しにくくなります。

また、ママさんの子宮の異常・歯周病も、低出生体重児の原因になります。この中でも歯周病に関しては、毎日丁寧な歯磨きを心掛けましょう。